子育て本レビュー

『3000万語の格差 – 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』 – 三つ子の魂百まで、は科学的に見ても正しい!

『3000万語の格差 – 赤ちゃんの脳を作る、親と保育者の話しかけ』という本を読みました。

 

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ココちゃんを育てるにあたり、普段の正しい接し方を学びたかったんです。

 

高価な教材や塾のためのお金の余裕がない家庭でも、可能性を最大限に引き出せるように赤ちゃんの脳を育てることはできる。そのロジックと、具体的な方法が書かれている本でした。

 

私がこの本を読んで印象に残ったのは、この2つ。

  1. 人の脳は、3歳の終わりまでに約85%が形成される
  2. 保護者の話し言葉が乳幼児に与える影響は、その子供の人生を左右すると言っても過言ではない。

 

つまり、生まれてから最初の3年間の育て方は非常に大事であり、その期間の保護者の関わり方次第で、その子がその後の人生で持てる可能性を十分に発揮できるかどうかが決まる、ということ。

 

RIO
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それだけ聞くと、親としてとてもプレッシャーに感じるけれど、難しいことや特別なことはなく、必要なのは、ちょっとした関わり方の工夫だけ。

 

乳幼児期にたくさん保護者が子供に語りかけることは、言語力や読解力を高めることだけでなく、自己統制や数学・空間把握といったスキル、ひいては学生になった時の学力にもつながる大事なこと。

 

下記に引用する一文が、本書の内容を端的に表しています。

 

「赤ちゃんは生まれつき頭が良いわけではない。保護者が話しかけることで、赤ちゃんは頭が良くなっていく」

 

備忘メモとして、本書で特に「今後の子育てで活かしたい!」と感じた点をまとめました。

 

我が家の子育てで取り入れたいこと

 

  • 多くの言葉を子供に語りかけることが大事だが、言葉の”質”も大切。赤ちゃん言葉やポジティブで温かみのある言葉(例:「大好きだよ」)をたくさん使う。
  • 数や空間認識に関する言葉(図形や高い、狭い、長いなど・・・)を、保護者が子供に多く語りかけたり家族同士の会話で用いる。

 

ただ話しかければいいというわけではなく、「命令形やネガティブなことを子供に投げかけない」といったちょっとした配慮が必要。

 

RIO
RIO
話し言葉が、その子の将来の数学のスキルにも大きく影響するとは意外でした。

 

  • 「女子は理数は苦手」「エンジニアは男性の方が向いている」などのジェンダーバイアスを、子供に話さない。

 

無意識で悪意がないケースが多いと思うけれど、こういう思い込みや偏見を大人が子供に話すことで、それが真実になってしまい、子供の持つ能力や興味・関心の芽が摘まれてしまうのは、本当にもったいないこと。

 

私自身も、まさに「女子は理数系はニガテ」という先入観が昔からあるので、娘にはそのような制約を課さないように気をつけないと。

 

  • 「頑張ったね」など、過程を褒める。(「天才!」「才能ある!」「頭が良いね」など、その人の特性を褒め言葉はNG)
  • ただし、倫理観や共感を育てる場合は、過程ではなく特性を褒める方が良い(「手伝ってあげて」より、「人に親切にして」と言う方が効果的)。それよりも効果的なのは、保護者が倫理的な言動をとること

 

「子供の非認知能力を伸ばすためには、褒めて育てるべき」という考え方が浸透してきてはいますが、どのように褒めるべきか、間違えないようにしたいですね。

 

「90点取れて天才!」というように結果をほめる育て方だと、思うような結果が出ない時に子供の心が折れて、頑張れなくなってしまうのだそう。なので、「90点取れるようになるまで毎日きちんと勉強できたことがすごいね!」というように、努力の過程をほめることが大切。

 

 

  • 命令(「遊び終わったらおもちゃを片付けなさい」)ではなく、提案と促し(「遊び終わったね。さぁ、おもちゃはどうすれば良いかな?」)
  • 「階段で遊ばないの!」という命令形だけじゃなく、「なぜなら転んで大怪我をしてしまうでしょ」と理由もきちんと添える。命令だけだと、成長の逆効果。

 

  • 子供は、怒りの対処の仕方も保護者から学ぶ。カッとしたりイラッとした時、一息ついて冷静に対応する。

 

まさに、子供は親の背中を見て育つ。

娘のココちゃんは、生後8ヶ月になり、親の真似っこをすることが増えてきました。

マインドセットや振る舞いには、今まで以上に気をつけようと思います。

 

家庭での豊かな言語環境をどう整えるのか

 

本書では「3つのT」というプログラムが提唱されていました。

 

  1. Tune In  ー 子供と一緒に話したり遊ぶ。保護者の意識を子供に向ける。
  2. Talk More   ー 子供と話す言葉を増やす(一方的に話しても意味はない)。
  3. Take Turns ー 子供からのアクションをしっかり待つ。

 

 

その他、本書に記載されていた興味深い事実

 

  • 4歳までに数学や空間認識に関する言葉を多く聞いた子供ほど、算数のスキルが高い傾向にある。
  • 2歳から7歳くらいの子供は、よく独り言を話す。これはとても良いこと。この時期の独り言が多いほど、社会スキルが高くなり、問題行動が少なくなる傾向がある。
  • バイリンガルは、1つの言語しか話さない人に比べ、自己制御と実行機能(*)のスキルが高い。
  • 赤ちゃんは、繰り返し耳にする単語を学び、聞いたことがある音をより長く聞く。

 

* 「自己制御と実行機能」とは、計画し、注意を向け、指示を心に留め、作業を完遂するために必要な心理的プロセスに関わるスキル。複数の滑走路を有する飛行機の空港管制システムが安全に離陸・着陸を行うのと同様、脳もよけいなことに注意を奪われないようにし、作業の優先順位をつけ、目標を設定して達成し、衝動を制御するスキルを必要とする。(本書P103注釈より引用)